PR

人物撮影のカメラマンと物撮りのカメラマン

時代別 カメラマン

重亀は人物撮影をメインにしたいが商品撮影も依頼があれば撮りますよというスタンスのカメラマンです。それぞれどんなところで修行してきたかによって撮れるものは違います。
ただ、近年大量に存在するナンチャッテカメラマンですが、物撮りのナンチャッテカメラマンというのはほぼ居ないと思っていいでしょう。
物撮りはシビアだし、人物みたいに勝手に動いてくれたりはしないのでカメラマンが頑張らないといけないからです。

なのですが、一部で物撮りのカメラマンを下にみる人たちが…   解せぬ

出版社のスタジオで

その日は初めて一緒に仕事をするライターからの依頼で化粧品の物撮りをしました。
出版社の社スタで、スタジオマン2名と重亀、そしてライターと編集バイトの子の5人
朝から撮り始めて昼過ぎ頃でしょうか、ライターが「重亀さん、私たち食事に行ってきますね」と、スタジオを出て行ったのです。

え?え?オレも腹減ってるんだけど。
スタジオマンに「オレらの飯は?」と言うと「物撮りですからね」と、謎の回答
飯食ってないでさっさと終わらせろってこと?
「あまりにも失礼じゃね?」とちょっと怒りながら重亀が言うと、「物撮りだとこんな感じですよ」と、さらに謎の回答

物撮りと人物撮影で何が違うと言うのか?なんなら物撮りの方がずっと疲れるのだが。
しばらくするとライターと編集バイトの子がコンビニの袋片手に戻ってきて、「キリのいいところで食べてくださいね」とおにぎり数個を机の上に置かれました。
「ありがとう」と言いつつ心の中では「コンビニのおにぎりだと?お前達は何食べてきたんだ?」と怒りの気持ちが沸々…

ややムっとしながら事務的にやり取りしつつ撮影を進行していると、知っている編集の子がスタジオに入ってきて「あれ?今日物撮り重亀さんなんですね!重亀さんって物もやるの知りませんでしたー!」と声をかけられました。
その瞬間、ライターと編集アシの子の顔色が変わったのを重亀は見逃しませんでした。
「ごめんなさい、わたし重亀さんって物撮りの人だとおもってました!」と、ライター
「オレは人物9割、ブツ1割くらいだよ」と答えると「そうなんですねー」と、明らかに動揺している。
そしてしばらくすると「ちょっと出てきまーす!」と言ってスタジオから姿を消し、しばらくしたらスタバでコーヒーとサンドイッチを大量に買って戻ってきて、「これ、ランチでーす!」だそうで。

さ っ き の お に ぎ り ど こ い っ た よ ?

その日の撮影はカット数も多く夜までかかりました。
夕方頃にお菓子の差し入れが入り、夕食は出前をとり…

うん、態度変わりすぎ!
もちろんそのライターからの依頼は以降100%お断りしました。

飯は大事!

以前、食事の大切さについて書いたことがありましたが、やっぱり飯は大切です。
コンビニのおにぎり渡すくらいならバラ飯(それぞれ食事してきて何時に再開で!というパターン)の方がずっと好印象です。
だってコンビニおにぎりって「齧りながら仕事しろよ」とも取れますからね。
「重亀は人物撮影のカメラマン」がほとんどの編集者の共通認識だったから物撮りカメラマンの待遇を知らなかったのかもしれません。だからこそのスタジオマンの「物撮りですから」だったのでしょう。

同じカメラマンじゃん

同じ媒体で仕事しているカメラマンなら人物も物も変わらんとおもうのだけど、どうなのだろう?
他の出版社でこの話をしたら、「物撮りは仕方ないです」っていう反応と「えー?そんなの物撮ってもらえなくなっちゃうじゃないですか!!」という反応に別れました。
確かにファッション誌でモデルやタレントの写真って花形なイメージではあるけど、物撮りで魅せるページもあるはずなのにな。
その技術を身につけるまで、どれだけの下積みや努力が必要なのかで判断してもらいたいものです。
広告系のデザイナーや制作の人は人物カメラマン、物撮りカメラマンともに待遇の差はなく敬意を持って接してくれている気がします。オレは物撮りで頑張って行くんだ!と思っている若手は広告系を目指すことをお勧めする。

食事は全てのチカラの源だよね。
現場の食事事情について以前書いた記事はこちら
https://omokame.com/archives/217

飯は大事なんだなーと思ったあなたはこちらをクリック

にほんブログ村 写真ブログへ
にほんブログ村

 

コメント