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現場の食事事情

雑記

大抵の場合、雑誌や広告系なら食事は制作費に計上されているので編集や制作が払ってくれます。
なのでアシスタントも一緒にご馳走になります。そこで何を頼むか、何を食べるかはなかなか気を遣うことになります。お弁当なら気が楽なんですけどね。

飯は大事!

過去に「アシスタントに食事はさせない」というトンデモカメラマンの話を聞いたことがありますが、大半のカメラマン、アシスタントは普通にお昼時には食事を摂ります。
重亀の師匠はスタジオで出前を頼む際には「うちのアシスタントはたくさん動くから俺と同じものを大盛りで」と、そしてロケなどで皆でレストランなどに入る際は「まだ撮影続くんだからしっかり食っておけ」と皆に聞こえるように大声で言ってくれる人でした。ロケバスの朝のおにぎりも必ず一番最初に「うちのアシスタントの分もらうぞ」とおにぎりを2つ確保してくれました。
食事でアシスタントの忠誠度は全然変わると思います。
(飯以外はめっちゃ厳しくて周りが震え上がる人だったんですが)
なので、重亀もアシスタントにはちゃんと食べてもらうように気を遣いました。

スタジオ時代の先輩カメラマン

スタジオのOBのカメラマンで、重亀が撮影に入るといつも3時頃に「ちょっと外出てこれ食ってこい」とあんぱんをくれる先輩がいました。
重亀は低燃費なのでお昼ご飯をしっかり食べていても夕方お腹が空いてきます。
もちろん人に気を遣わせないようにバレないようにしていたつもりでも、先輩は見抜いていたようです。
ある時から重亀がスタジオに入る日にはコンビニでヤマザキのあんぱんを買ってきてくれて、3時頃に「ちょっと行ってこい」と渡してくれました。
コレやられたらスタジオマンは弱いです。本当は5台6灯使ったけど、4台6灯にカウントしちゃおうかな?とかね。笑
社長、勝手に値引きしててごめんなさい!
社長の人柄を考えたらたぶん「OBなんだからちょっとくらい安くしてやれよ」って言いそうですが。

ロケアシで初めましてのカメラマンと…

スタジオマン時代、初めてのカメラマンの撮影にロケアシで同行した時のこと。
結構昔気質っぽいカメラマンで、当時50代半ば位に見えました。
住宅展示場の外観だけ撮影するというなんとも緩い撮影で、昼過ぎに撮影が終了
機材を車に積み込んだところで「飯行こう!」と誘われました。
近くの駅で車からおろされて解散だと思っていましたが、飯のお誘いは嬉しい。
「うまい蕎麦屋があるんだ」と言われ、一緒に蕎麦屋へ。

「好きなもんなんでも食え。オレかけそば!」

うそぉん…

「じ、自分もかけそばで」

最近のZ世代なら「天せいろ!」とか「カツ丼大盛りミニせいろ付きで!」と臆面もなく言えるのでしょうか?自分たちの時代にはカメラマンの世界でなくても先輩より高いものを食べるのは御法度でした。ましてや上下関係が軍隊並みのカメラマンの世界で、そのラインを超えていくなんてチャレンジングなことはできません。

撮影で走り回った直後だっただけに自腹でもいいからカツ丼大盛りが食いたかったです。涙
その時のカメラマンの顔も名前も思い出せませんが、隣のテーブルに運ばれていくカツ丼がとっても美味しそうだったのだけは今でもはっきり覚えています。

スタジオマンの飯事情

重亀がスタジオマンの頃はどんな撮影でも大体「スタジオさんの分」と言ってお弁当を用意してくれるお客さんばかりでした。なのでそれがスタンダードだと思っていましたが、最近ではスタジオマンのお昼ご飯がない現場も稀に存在します。ランチの手配の際に「スタジオさんの分はどうしましょう?」と相談されたら「頼んであげてください」と答えるようにはしていますが、重亀の財布から出るわけではありません。必ずお弁当を用意して!とはいえません。
当然のようにスタジオマンを抜いた人数分のお弁当が届くということも多々あります。
そういう時はこっそり待機室に行って「ごめんね、これで飯食ってね」とスタジオマンの人数×1000円を置いてきます。制作、編集の皆さん、その日だけとはいえ一緒に仕事する仲間なんだから飯は出してあげてください。
スタジオマンは一番最後に食べ始めて一番最初に現場復帰が基本です。
お客さんの食事中もお茶を出したり食後のコーヒーを用意したりと忙しいので、スタジオ時代に早飯食いが身につきます。スタジオマンをやめてン十年ですが、気がつくと今でも早食いをしています。

カメラマンになってからのこと

重亀はあまりアシスタントとプライベートの時間を共有しないようにしていました。
しかしある時、とてもデカい撮影を無事終えて、アシスタントもかなり頑張ってくれたのでちょっと高いお寿司屋さんに連れて行きました。
自分だってあまり行き慣れていないようなお店ですが、アシスタントを労いたかったのです。
「好きなもの頼んでね」と言ったものの考えてみれば重亀は高いネタが苦手なのですよ。好きなのは鯛、鯵、マグロは赤身…
ウニもトロも食べられない。
自分の好きなネタを頼んだところで、前述のかけそばのカメラマンを思い出しました。
「ウニ好き?」「トロとか食べられる?」
自分は食べられないけど高級なネタをアシスタントが食べられるか一々確認しながら注文する羽目になりました。
もしかしたらアシスタントは「重亀のやつ、カッコつけて寿司屋に来たけど自分の分はリーズナブルなネタにして出費を抑えてるな?」と思われたかもしれない。ま、いいか。
その日はアシスタントが喜んでくれたらそれでよかったのです。
ステーキ屋とかにしとけばよかったな…

食事のコスパは最強よ?

これは制作や編集の仕事している人も肝に銘じてほしい。
1000円の仕出し弁当2つ、スタジオマンに出してあげて、スタジオマンが一生懸命働いて一時間早く撮影終わったらスタジオ代トータルでいくら浮きます?
それがいつもの1000円の仕出し弁当じゃなくて1500円の弁当だったら、スタッフ全員のモチベーション上がりません?
昔の制作の人ってそうやって現場のモチベーションあげて良いもの作れる環境を作っていたんです。
ギャラ500円高くしますって言ったって「はぁ?」って言われるのがオチですよ。でも、500円高い弁当のインパクトは500円どころじゃない。
もちろん経費節約も大切ですが…クリエイティブの現場って数字だけじゃわからない要素ってたくさんありますよね。
あー、重亀も美味しいランチが食べたくなってきました。
撮影後に美味しいお店連れて行ってくれるでもいいですよ。ww

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